『我らの罪を赦したまえ』感想|ナチスのT4作戦を描く短編【Netflix】
| タイトル | 我らの罪を赦したまえ |
|---|---|
| 英語名 | Forgive Us Our Trespasses |
| 監督 | アシュリー・イーキン |
| 脚本 | アシュリー・イーキン ショーン・ラヴァリング |
| ジャンル | アメリカ映画 ヒューマンドラマ |
| キャスト | ノックス・ギブソン ハンネケ・タルボット ジャスティン・マダー |
『我らの罪を赦したまえ』キャスト!
ノックス・ギブソン(Knox Gibson)

ハンネケ・タルボット(Hanneke Talbot)

ジャスティン・マダー(Justin Mader)
『我らの罪を赦したまえ』あらすじ
1939年、ドイツ。ヒトラーが、障がい者を強制的に安楽死させるT4作戦を開始。農場で暮らす障がいを持った少年はナチスの兵士に追われることに。・・・公式より
『我らの罪を赦したまえ』感想
我らの罪を赦したまえは、14分という超短編映画です。はじめにNetflixの再生画面を見た時は「予告?」と勘違いしてしまうくらいの短さに驚きますが、その内容は中々重厚で“短編だからこそ”の時間の使い方ができる作品。
我らの罪を赦したまえの舞台は1939年、ナチス・ドイツの時代。ヒトラーが行った“T4作戦”がストーリーになっています。このT4作戦とは精神や身体に障害がある人々を安楽死させるというもので、Wikipediaによると1941年に中止された作戦です。このT4作戦では30万人の障害者が殺害され、40万人が断種(生殖機能を失わせること)。これにより、“ガス室”の技術は大幅に発展したそうです。
と、ここまで私が感想を書くことができるのも、この我らの罪を赦したまえが短編映画であったからだと私は思っています。作品最後には“この命の歴史は忘れ去られつつある”という記述がされているのですが、例に漏れず私もこの“T4作戦”を知らなかった一人です。
この作戦の被害者の大半は子供たちであったそうですが、そんな重厚な内容の作品をなぜ14分という短編にまとめてしまったのか?私はそこに、制作者の「知ってほしい」という強い気持ちを感じました。
我らの罪を赦したまえの内容をシンプルに書くと、軍人に障害者の子供が見つかって逃げる過程で人を殺してしまうというもの。
何の面白味もないこの映像ですが、その中に「T4作戦とは何なのか?」「なぜそのような作戦が開始されたのか?」「当時の状況はどのようなものだったのか?」そんな興味が続々と沸いてきます。
これは余談なのですが、私の学生時代の恩師の口癖の中に“疑問に思わなければ人は記憶しない”といったものがありました。
教科書の丸暗記が通用するのはテストの時だけで、何かに疑問を感じ解決した時の「あっ!」という感覚の時だけ人の脳に刻まれる。という意味だそうですが…。この作品はまさにそれに近いものがあると私は思います。
自分が知らなかった悲惨な出来事だったからこそ興味が生まれ、実際にあった出来事を調べ学ぶ。そういった意味でこの我らの罪を赦したまえは、現代に生きる人々に必要な作品であると私は思います。
映像を単調にして、最後は文章で締めくくったあたりの構成も個人的には高評価です。作品自体は実質10分程度なので、是非皆さんも一度は見る価値のある作品だと思います。
